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住みやすい国にしていくために

掲載日:2023年1月23日/更新日:2025年2月12日

『にじのかけはし』第19回

私が自民党議員と神道政治連盟とのつながりに驚いていたちょうどその頃、安倍晋三元首相が銃撃される事件が起こり、その後に旧統一協会 と自民党議員のかかわりが次々と明らかになりました。各種メディアが 急に宗教と政治のつながりを報道し始めたことで、逆にこれまでその関 係がいかに報道されてこなかったかが浮き彫りとなりました。

そして、 政治と宗教とのつながりを知らなかったのは、やはり私だけではなかっ たようです。国境なき記者団が発表した2022年の報道の自由度ランキン グで、日本は180の国と地域のうち71位でした。  次なる疑問は、なぜこれほどまでに私は政治に無関心だったのかとい うことでした。この答えはノルウェーの教育を知ることでわかってきま した。

ノルウェーでは、小学校から民主主義の大切さを教え、政党の選 挙事務所を回ってアンケート調査を行ったりします。高校では学生が政 党の幹部を招いて討論会を行い、本選挙の前に全国で模擬の自主管理選 挙を実施して、全校の選挙結果はメディアで大々的に報道されるそうで 住みやすい国にしていくために 第19回 41 す。正直、私は選挙の投票に自信を持てたことがありません。

しかし、 このような学びのプロセスを経れば、政治についてディスカッションし て考えを深めることができ、選挙権を得る頃には自信を持って選挙に参 加できるだろうと感じました。ノルウェーは2022年の報道の自由度で1 位、ジェンダーギャップ指数は3位です。  友人にこの話をしたところ、その場にいた5人中4人が子どもの頃に 親から「投票先はたとえ家族でも話すものではない」と言われていまし た。なるほど、日本では選挙の話題がやんわりと禁じられ、学校で政党 の選び方や、民主主義を具体的にどう守っていくかを学ぶ機会はないの だと、私は理解しました。みなさんは、どう感じますか?

ただ、いつからでも遅くはないのです。自分の住んでいる国をよくし たければ、今日から学び始めるのが最善の道であり、自信の有無にかか わらず、私は今後も選挙権をきちんと行使していくつもりです。そして、 長年日本に住みながら、選挙権を与えられてない人たちがいることも忘 れてはいけないと思っています。

参考:日本では1969年に高校生の政治活動と教師の政治教育を規制する通達が発出 され(「高等学校における政治的教養と政治的活動について」昭和44年10月31日文部 省初等中等教育局長通知)、18歳選挙権の実現によりこの通達が取り消される2015年 までのおよそ半世紀間、主権者を育てる学校教育がタブー視されて来ました。しか も文科省は現在もこの立場からQ&Aなどを発出し、政治的活 動の自由を保障した憲法に違反した態度を改めていません。

◎文科省Q&A(生徒指導関係)2016年2月 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1366767. htm