アウティングとは、本人の同意なくセクシュアリティ（性的指向や性自認など）に関することを第三者に暴露したり、SNSに書き込んだりしてしまうこと。善意であってもアウティングは本人にとって大変な苦痛を与え、場合によっては就労継続困難となったり、社会的孤立やメンタルヘルスの悪化につながる事があります。時には命にもかかわる重大な問題かつ人権侵害であることを理解してください。立場が経営者/人事担当者/管理職などであっても本人の同意なしに第三者へ伝えてしまうことは、アウティングに該当するため注意が必要です。

自身のセクシュアリティを周囲に伝えるのか、誰に伝えるのかの決断には覚悟がいるもの。セクシュアリティを人に伝える（＝カミングアウトする）かどうかは本人の意思によるべきであり、人それぞれです。もしカミングアウトを受けた場合は、本人からの信頼が前提にあることを忘れず、落ち着いて話を聞き、受け止めることが大事です。職場の仲間であれば、誰に伝えているのか/誰かに伝えてよいのかを確認しましょう。クライアントであれば、医療従事者として治療の選択やケアの提供に関わる場合でも、情報の取り扱いには十分な注意が必要です。